リベリにシャンパンをかけるミュラー

海外サッカー観戦記! Telekom Cup2017 バイエルン・ミュンヘン/ホッフェンハイム/ブレーメン/ボルシアMG

前回のドイツ代表選ぶりの観戦記。今回は、留学終了までにバイエルン・ミュンヘンの試合が観たいということでカップ戦を観てきました!
ドイツ西部の都市、Mönchengladbach/メンヒェングラートバッハで開かれた、Telekom Cupの観戦記です。
バイエルンの試合内容について色々書いてますが、サッカーを見始めて半年のサッカーど素人の身ですので、話半分でお付き合いいただければ幸いです。
2017/7/15

■目次
1. 今回のサッカー観戦の経緯
2. Telekom Cupとは
3. 観戦記・試合結果
3-1. 1試合目 ブレーメンvsボルシアMG
3-2. 2試合目 バイエルン・ミュンヘンvsホッフェンハイム
3-2-1. 折り紙つきの、トリッソのパス能力
3-2-2. 熟練の技 レヴィ、ミュラー、リベリの流動的ポジションチェンジ
3-2-3. 闘将リベリとサブSBベルナトの、高みを目指すコンビネーション
3-3. 3位決定戦 ホッフェンハイム vs ボルシアMG
3-4. 決勝戦 バイエルン・ミュンヘンvsブレーメン
3-4-1. カルロ・アンチェロッティの持つバランス感
3-4-2. 祝バイエルンデビュー!ハメス・ロドリゲスの初戦での様子。
3-4-3. ドグラス・コスタを失った新シーズン。左WGは、リベリ、コマン、ベルナトの三枚で?
3-4-4. パスにシュートにドリブルに。伏兵、 CBダビド・アラバ
4. チケット購入・受け取り
5. Borussia Park/ボルシア・パークへのアクセス
6. おわりに

 

今回のサッカー観戦の経緯

Mönchengladbach/メンヒェングラートバッハは僕の住んでいるGöttingen/ゲッティンゲンからICE(高速鉄道)を利用しても片道4時間という遠さだったんですが、わざわざ訪れた理由はただ一つ。先にも書きましたが、帰国までにバイエルン・ミュンヘンの試合が観たい!という事で、今回はわざわざメンヒェングラートバッハまで遠征。(しかもテスト期間)

よくサッカーを観に行く友人にもどうせ試験期間だろうしと声を掛けなかったんですが、Leipzig/ライプツィヒに留学している友人が乗ってきたので同行。

 

Telekom Cupとは

日本語のサイトが(当然ながら)無かったので、TelekomCup(テレコムカップ)について少し。 Telekomはドイツの通信会社で、バイエルンの胸ロゴで知っている方も多いかと思います。
なので日本の感覚だと、Softbankだのauだのdocomoだのがカップ戦を主催してるような感じ。
参加チームは4チームで、基本はブンデスリーガ1部から。今年の参加チームは、Bayern München/バイエルンミュンヘン、Werder Bremen/ヴェルダー・ブレーメン、Hoffenheim/ホッフェンハイム、Borussia Mönchengladbach/ボルシア・メンヒェングラートバッハの4チームでした。
試合は合計4試合で、1回戦2試合、3位決定戦、決勝戦の4試合。1日に4試合をこなすという事で時間はそれぞれ45分ハーフのみ、同点の場合はPK戦で勝者を決定します。今回の大会では、1回戦1試合目と3位決定戦がPK戦でした。

 

観戦記・試合結果

1試合目の開始が14:00という事で、ゲッティンゲン7:43発、乗り換え2回を挟んでメンヒェングラートバッハ中央駅11:41着の切符をネットで前もって購入。一つ先のライト中央駅が最寄りの宿を取ってしまったので、宿には12:20頃到着しました。
詳しいアクセスは5. Borussia Park/ボルシア・パークへのアクセスを見て頂くとして、13:20分頃Rheydt/ライト中央駅を出るシャトルバスに乗り、13:45過ぎにスタジアムに到着!
ボルシアパークの正面ゲート

 

1試合目 ブレーメンvsメンヒェングラートバッハ

どうにか試合開始前に座席に滑り込み、試合開始! バックスタンドで、初めての最前列での観戦。
ボルシアパーク、一列目の座席からの眺め
どちらの選手も全く分からないんですが、ボルシアMGの8番の選手と23番の選手、ブレーメンのキーパーが印象に残りました。
試合自体はほぼ拮抗で0-0でしたが、PKの末にブレーメンが勝利。GBのホームという事で、バイエルンサポーターが歓声をあげてはGBサポーターがブーイングで応酬するっていうやり取りがあって、面白かったです。笑
バイエルンの応援席
PKの様子
試合全体の印象としては、GBのパス攻撃が観ていて楽しかったなというのと、一方でホッフェンハイムは全体的に運動量が少なく、攻めあぐねている場面が多かったなというところです。

 

2試合目 バイエルン・ミュンヘンvsホッフェンハイム

半年ぶりのバイエルン!!この試合の注目は何と言ってもレアル・マドリードから移籍したハメスロドリゲスでしたが、この試合はベンチ。
スタメンはこんな感じ。
2017テレコムカップ、バイエルン一試合目のスタメン
バイエルンのスターティングメンバー
特筆すべきは、ベストメンバーに加えての新加入トリッソのテスト起用、3列目でのチアゴとのコンビネーションの確認、ディフェンスラインのサブメンバー起用と言ったところ。
得点を決めたレヴァンドフスキが目立っていたのは間違いないですが、個人的にはトリッソのパス、ミュラーとレヴァンドフスキのコンビネーション、ベルナトとリベリーの左サイドのコンビネーションが印象に残りました。
バイエルン・ミュンヘンのオフィシャルマスコット

 

折り紙つき、トリッソのパス能力

まず新加入のトリッソですが、パスが上手い。もちろんそれが評判で取ってきたわけですが、前評判通りの能力で今シーズンは活躍が期待できそうだなと。
2,3本、サイドチェンジで左の前線にトリッソからのロングボールが飛んできたんですが、どれも受け手の選手が気づいていないようなところにポーンと入ってくるイメージ。
その上で、少し反応が遅れた受け手が走り込んでギリギリ届くような絶妙なパスがほとんどでした。チアゴのパス能力も超一級品ですが、アロンソの後釜に十分なり得るなと強く感じました。

 

熟練の技 レヴィ、ミュラー、リベリの流動的ポジションチェンジ

そしてミュラーとレヴァンドフスキのコンビネーション。画面越しだとそこまで鮮明な印象は残らないかと思うんですが、ミュラーが一つ位置をあげてレヴィが左へ流れる。その上でリベリは中に寄せて一段後ろの空いたスペースに、という流動的なポジションチェンジ。この3人の連携はすごく自然で、熟練されているなと感じました(特に指示を出すこともなく、アイコンタクトも感じませんでした)。
試合中のリベリとレバンドフスキ
自然とそれぞれの判断で行われるポジションチェンジ。こちらサイドに流れて来ることが多かったからというのもあるんですが、レヴァンドフスキの状況判断力(というより、情報収集量)の多さと、ミュラーがトップに立った際に出しゃばらないバランス感の良さが生で観てよく分かりました。
それと、若手が3トップだった2試合目で特に感じましたが、トップ下のミュラーから3トップへの指示が沢山飛んでいて、とても頼もしかったです。

 

闘将リベリとサブSBベルナトの、高みを目指すコンビネーション

この試合は、リベリが左WGでベルナトが左SBの先発。サブメンバーと言えどベルナトはしっかりと仕事をこなしていて、一方のリベリは少し調子が悪そうな様子でした。
もちろんリベリにボールが流れてそこをベルナトがオーバーラップして…の様なやり取りは当然のように決まるんですが、リベリがお怒りになったのは30/45分頃。ベルナトが自陣でボールを持っていたんですが、レベリは前線の空白を見つけ猛ダッシュ。 ボールが来ていると思って振り返ると終盤へと戻されているボール。それを見てリベリは激怒。一流だからこそのやり取りですが、目の前でリベリがキレていた(体を震わせて叫んでました笑)ので、とても印象に残ったワンシーンです。
プレー中のリベリ
試合自体は、クロスからのレヴィの1得点で勝利。誰もいないところに球が上がって、あー流れるなーと思ったら、何処からともなく脚が現れました笑 さすがはレヴァンドフスキ。クロスが上がった側から見ていたので、より感動が強かったです!

 

3位決定戦 ホッフェンハイム vs ボルシアMG

この日の3試合目。
試合前に昼ごはんを食べていたり、売店でカップが足りて無いからと飲み物が買えなかったので売り子さんのビールを買って飲んでいたりで、眠かったので、あまりしっかり観てません。笑
昼ごはん。
魚の揚げ物のサンドイッチ
ビール片手に観戦
相変わらずですが、ホッフェンハイムは前線にボールがなかなか出ないなと、それぐらい。 終盤にGKからのフリーキックが1本あったんですが、出しどころが見つけられず30秒近くホールド、会場からはブーイングっていうのがありました。もっと選手が動いてかき回さないとーと思った一幕です。
2戦ともPKで敗れ最下位のボルシアMG。攻撃は悪くなかっただけに、なんだか可哀想でした。

 

決勝戦 バイエルン・ミュンヘンvsブレーメン

決勝戦!1試合目の前には練習を行わなかったバイエルンですが、決勝の前はしっかりと。
1試合目出場した2試合目欠場メンバーは練習参加無し。特筆すべきは、この2試合目では守備的ミッドフィルダーだったハビ・マルティネスが、別メニューでパスの練習をしていたことぐらいです。
バイエルンの試合前の練習の様子
そして試合開始。
スタメンとポジションはこのような感じでした。
テレコムカップ決勝でのバイエルンのスタメン
テレコムカップ2試合目の先発メンバー
メンバーチェンジ後のフォーメーションは、こちら。
若手を起用したフォーメーション
この試合で印象的だったのは、アンチェロッティの選手起用のバランス感の良さと、選手テストの上手さ。個人のプレーでは、バイエルンデビューを飾ったハメス・ロドリゲス、ウイングでの起用だったベルナト、2試合目からの出場だったアラバが印象に残りました(個人的に好きだからっていうのもありますが)。

 

カルロ・アンチェロッティの持つバランス感

メンバーを見てもわかるように、よりTest Spiel(練習試合って言うとしっくり来ないので、ドイツ語で。笑)性の強かったこの2試合目。ただでさえ45分×2試合という構成な上、かと言って負けることは許されないバイエルン。そんな難しい中で、アンチェロッティの選手起用のバランス感はズバ抜けているなと改めて感じました。
もちろんぱっと見のメンバーチェンジは分かりやすいですが、そんな中で印象的だったのは、サブ選手の出場の幅を広げることを目指すテスト起用。
分かりやすかったのは、CBが中心のハビ・マルティネスの守備的ミッドフィルダーでの起用。それと、後述しますが、SBでの出場が中心だったベルナトのウイングでの起用。結果的に、ベルナトの左WG起用は大当たりでした。
点を取ったという意味でも最高だったわけですが、選手交代後のこの試合でのポジションは、左WGベルナト、左SBアラバ、左CB 若手、右CBフンメルス、右SB 若手。
ベルナトから順番に選手をスライドさせてフンメルスを右に寄せ、若手を起用した右サイドのケアも強めることが出来る、とても安定感のあるフォーメーション。 新旧選手のバランス感を見ても、さすがアンチェロッティと唸らされました。

 

祝バイエルンデビュー!ハメス・ロドリゲスの初戦での様子。

レアル・マドリードから電撃移籍のハメス・ロドリゲス。期待が大きいのは当然のことで、フリーキックの際には「ハメースロドリーゲース」コール。ボールを触っただけでも湧くスタンド。けれど当の本人は、何も無いかのように淡々とプレーをこなしていました。
コーナーキックに向かうハメス・ロドリゲス
淡々と、というのはつまりはチームへのハマりが良かったという意味で、すごく自然にチームに溶け込んでいました。ロッペンとはタイプが違いますが、周りを広く見て正確なパスを出せるという点では、攻撃の幅が広がる右WGになるなと思います。
本人は左でも右でも真ん中でもどこでも出来るという事を言っているので、シーズンでの活躍が楽しみです。
コーナーキックを蹴るハメス・ロドリゲス

 

ドグラス・コスタを失った新シーズン。左WGは、リベリ、コマン、ベルナトの三枚で?

リベリ、コスタ、コマンと層の厚かった左WG。コスタがユベントスへと移籍したため、サブがコマンだけになるところ。という事でこの試合では途中から、普段左SBのサブをこなすベルナトが起用されました。
サイドバックからのオーバーラップ時にはゴール前に切り込むことも多いベルナト。この試合では、トップ下から繰り上がっていたミュラーとのコンビネーションで得点しました。
身長が低く体も小さめなので、ポストプレーでは攻守ともに劣りがどうしても目立ちます。ですが、細かいタッチでゴール前へ切り込む能力も高く、ゴール前にボールを上げることも出来るベルナト。 より得点に絡む機会の多い左WGでの起用。多くはないとは思いますが、今シーズンは幾らか見られるかもしれません。

 

パスにシュートにドリブルに。伏兵、 CBダビド・アラバ

伏兵っていう割には目立ってるわけですが、オーストリア代表のダビド・アラバ。
もともとプレースタイルは好きなんですが、この日はCBもSBもどちらもこなし、意外性のあるミドルシュートも2本ほどあったりとよく目立っていました。 SBを出来るほどの駆け上がる能力がありながらCBもこなせるので、アラバがCBに入ると攻撃力がぐっと底上げされるので試合を観ていてとても楽しいです。 それに、持ち上がったまま攻撃に参加してシュートまで持ち込むことも出来るので、攻撃にバリエーションも増えます。
というわけでアラバ、毎年活躍はしていますが、今シーズンも楽しみです。
ダビド・アラバ

試合自体はベルナト、ミュラーの得点で2-0の勝利。見事に優勝しました!!
優勝セレモニーの様子
優勝セレモニー(?)の後は選手が目の前に来たりして、とてもいい席を取ったな〜と(これで30€)。
シャンパン吹かしているミュラーとそれを浴びるリベリー。幸福感たっぷりの一枚が撮れました。笑
リベリにシャンパンをかけるミュラー
優勝セレモニー後のミュラー

 

チケット購入・受け取り

Telekom Cupのチケットは、(今回はで毎度かは分かりません)ホストチームの公式ホームページにて。ということで今回は、ボルシアMGの公式ページで購入しました。バックスタンドの1列目というとてもいい席でしたが、料金は30€(1€=¥120で3600円)。
テレコムカップのチケット
チケットの販売は、試合の約3ヶ月前の4/21にスタートでした。当日券も出ていたので、出遅れても十分購入のチャンスはあります。

 

Borussia Park/ボルシア・パークへのアクセス

ボルシアパークへのアクセスで一番メジャーなのは、シャトルバスの利用。シャトルバスはMönchengladbach Hbfか、隣駅のRheydt Hbfから。
ドイツのどこからアクセスするかでどちらの駅がいいかの利便性は変わるので、そこはDeutche Bahnのサイトでお調べください。
Deutsche Bahn: bahn.de
どちらの駅からも試合の日にはシャトルバスが大量に運行されますし、所要時間もどちらも15〜20分ほどと変わらないので、スタジアムへのアクセスという点でどちらが優れている劣っているは特にありません。
今回利用した感じだと、Mönchengladbachの方が街も大きいので必然的にバスの利用者も多いのかなと感じました。
スタジアムからももちろん、両方の駅へシャトルバスが出ます。
シャトルバスの乗り場

今回実際に利用したのはRheydt Hbfから出るシャトルバス。駅に着いてホテルにチェックインし、また駅に。駅前のバス停からはシャトルバスが出ている様子ではないので運転手のおじさんに聞いてみると、メンヒェングラートバッハ中央駅に出ないとダメだね~と言われ、そんなはず無いんだけどな…と。
駅に入っていくサポーターに付いていくと、バス停がある正面出口とは逆側へ。
ライト中央駅のシャトルバス乗り場
ライト中央駅のシャトルバス乗り場
大量にシャトルバスが停まっていました!
シャトルバスの列
これでもかと言うほど停まっていましたが、試合開始までほとんど時間はないということで、利用者はかなり少なかったです。前のバスが目の前で出てしまいましたが、5分ほどで出発しました。
バスの車内の様子
15分強でスタジアムに到着です!!

 

おわりに

そういう訳で、Telekom Cupでした!かなり住まいのあるゲッティンゲンからはアクセスが悪かったですが、それでも行って良かったです。なによりハメスのデビュー戦が観れましたし、17/18プレシーズンの初戦だったので、そういう意味でもレアな試合が観られたなと。座席もいい位置で値段も安かったので、興味がある方にはとてもおすすめできます。
試験期間を挟んで投稿がずいぶん遅れたのでけが人が出たりしていますが、記事の内容は変更していません。
次の海外サッカー観戦記は、留学中最後、アリアンツ・アレーナでのAudi Cup観戦です!!
では、最後までご覧いただきありがとうございました!

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