アウシュビッツの鉄柵

アウシュビッツ強制収容所を外道とも言える方法で訪れたら案外すんなり見学できた話

こんにちは。
テストとプレゼンがあるのに無理やりポーランド旅行をねじ込んだことを少しく後悔しています。

が、留学前から行きたかった場所四選(他はアイスランド、リスボン、ブダペスト)の一つ、アウシュビッツ強制収容所に行ってきました!
テンション高めで記事を書くのは不謹慎、というか場所自体が陰鬱なので、内容は暗めになるかと思います。
ただ、まともに見学できるかも分からないままに行ったものの上手く見学できたという点では良かったなと思います。
では。目次から興味のある項にお飛びください。

あらすじ(強行スケジュールの概要)

今回のポーランド旅行は4泊6日。
週末に4連休を作れることがわかったので、出発の3日ほど前に旅行自体を決めました。
月曜に決めての木曜夜の出発ということで、あまり検索に時間を費やせず。
なので電車やら宿やらの予約をしている段階で色々とゴタゴタ。
本当は日曜日に行きたかったんですが、数少ない休館日に当たってしまい、断念。
無理して土曜日の夕方に行く以外に選択肢が無くなってしまいました。
しかし、ネットで辛うじて予約ができたのは18:20入場の枠のみ。
終バスが19:45。ネットを見ると見学には3〜4時間かかるとの事ばかり書かれていたので、かなり不安な中アウシュビッツに向かいました。

 

クラクフ駅からアウシュビッツへの移動(バス…?)

ネットの記事で調べたところ、アウシュビッツにはバスで行くと良いと。
13:30頃にクラクフ駅に着いたので、宿に荷物を置きに行くことも考慮して15:00のバスをバスターミナルの窓口で予約。クラクフのバスターミナル
ブログで「このバスが目印!!」と散々書かれていたので白い大型バスを予想してバスターミナルへと向かったんですが、止まっていたのはこのバス(?)。
アウシュビッツ行きのバス
調べたいくつかのブログ記事には、いかにも「アウシュビッツ行きのバス運行は一会社のみ」といった感じで紹介されていたので、なかなか拍子抜けしました。笑
料金は12PLN(1PLN=¥30→¥360[以下同一レート])。
下道を行く地域の乗合バスのような雰囲気だったので、マズイもの摑まされたか?とも思いましたが、紹介されていた他会社運行便と同じく1時間半で到着しました。

 

夕方、予約無しでも入場できました!

調べてわかっていた情報は、アウシュビッツは19:30までの”営業”。クラクフへ戻る終バスは19:45で終電は19:15。
辛うじて予約できた入場時間は18:20(ネット予約にはそれ以上の枠はありませんでした)。
それなのに、見学にかかる時間は軒並み3時間との情報。
何が何やら分かりませんでしたが、どうにかもっと早い時間に入場して時間を作れないかと、アウシュビッツには16:30頃到着しました。

ダメ元でスタッフに声をかけると、あそこのデスクで聞いてみてね〜と。
閑散としたデスク。笑
アウシュビッツ博物館のチケット売り場
今日の当日券(?)残ってないですよね…?とダメ元な感じで声を掛けると、もちろんあるわよ!と。
発券されたのは、17:40入場のチケット!ありがたい!少し入場が早まった!!
アウシュビッツの当日券
入場は30分前から可能とのことだったので、17:10に入場しました。
大きな荷物は持ち込めないので、すぐ横の建物で40PLN(¥120)で預かってもらいます。
現地に書いてあった情報だと、6月は19:30が最終入場で20:30が閉鎖時間ってなってました。
終バスも終電もないのにどうやって営業するやら…と思ってましたが、ほとんどの訪問者はツアーか自家用車のようでした。なるほど納得。

 

アウシュビッツ強制収容所内の様子(ツアーなし、個人で見学するならこんな感じ)

いわゆる「アウシュビッツ」と呼ばれている場所は、厳密には2つの土地に分かれています。
一つは今回巡ったアウシュビッツ強制収容所の博物館。
ここにはクラクフからのバスの停留所があったり、遺物の展示、ガス室の展示などがあります。

そしてもう一方は、ビルケナウ強制収容所。
「アウシュビッツ」と言われて真っ先に思いつくのは門へと続く線路の写真かと思いますが、この線路があるのは厳密にはアウシュビッツのメイン地区から1,2kmほど離れたこの「ビルケナウ強制収容所」なんです。

今回は時間が無かったので、バスで到着したアウシュビッツ強制収容所を見学。
ビルケナウには行かず、バスでとんぼ返りしました。なので紹介するのはアウシュビッツ強制収容所博物館の内部の様子。
上述のように個人入場用の券(無料です)で入場すると、マップが。
アウシュビッツ博物館内のマップ
これだけ見ても釈然としませんが、大まかにはローマ字が振ってある建物が見どころとなるところ。
他のグループ見学者たちの様子を見ていると、”ARBEIT MACHTS FREI”の門(地図上のA地点)を抜けたらまっすぐ進み、右奥手の方からぐるっと回ってくるのが正統なルートのようでした。
立ち寄った展示のある建物と、展示物を少し紹介。

表向きに強制収用所でないことをアピールするため、アンサンブルの演奏が行われた建物。
強制収容所でのクラシックコンサートの様子
演奏が行われた建物
収容者から取り上げた私有物の展示。
取り上げられた食器

収容者から取り上げた靴

収容者のプロフィールの展示。
大量に並ぶ収容者のプロフィール
収容者のプロフィールの展示

処刑前に収容者が身辺を整えた部屋と、銃殺による処刑が行われた「死の壁」。
処刑者用の部屋
ホロコースト、死の壁

空が青々していたのが、この地で行われた惨劇の悲痛さを、むしろ強く感じさせました。
空
ポプラの木と敷地内の様子。
アウシュビッツのポプラの木
敷地内の様子

敷地を囲う鉄線は二重に。
アウシュビッツの鉄柵
アウシュビッツの鉄柵
アウシュビッツの鉄柵

最後は、マップでは左下の方にあるガス室を見学し終了です。
内部の写真は無いですが、ガス室のすぐ隣に人を焼くための窯が並んでたのが生々しかったです。
ガス室

全体として、陽気は初夏といえ、泣いている人がいたり頭を抱えている人がいたりと陰鬱です。ため息しか出ません。

 

1時間ほどの見学ののち撤収

ネットには、「3〜4時間が普通。一日あっても見切れない。」なんて書いてありましたが、普通のガイド無しの観光客なら2時間あれば十分かなといった感じでした。
僕は入場から55分後の18:05に退場。ガイド無しなりに意気込んで行きましたが、この時間で要点どころは押さえられたかなと思います。
何より、現地の空気を感じたかったのが一番だったので僕は十分満足でした。

 

帰りは「ちゃんとした」バスで!学割もあり!

本当はこの後ビルケナウを訪れるのがベターだったんでしょうが、終バスの時間やリスク、CL決勝見たさなどから直帰を選択。
見学コースを出て正面に100mほど歩くとあるバス停から、行きとは違うちゃんとしたバスに乗車!クラクフ アウシュビッツ間を走るバス
学割があると言われ、10ズロチ(¥300)の支払いで済みました。ラッキー!
帰りも1時間半ほどの所要時間で、クラクフの街に戻ってきました。

 

最後に

アウシュビッツ強制収容所見学でした。
前々から一度は行っておきたいと思っていたものの、ずいぶん急なスケジュールになってしまいました。
滞在時間もそれほど長くなかったですが、個人的には十分満足。
アウシュビッツの周辺の様子や、アウシュビッツの施設の作り等、生で感じられたのはとても良かったです。
展示についてはガイドがあった方が良かったんだろうとは思います。また、なにかタイミングがあるなら是非ガイドさんを付けてもう一度見て回れたらなと思います。

そういうわけで、アウシュビッツ見学記でした。
個人訪問者(ツアー無し)向けの情報が少なく不安にもなりますが、あくまでしっかりした観光地。都市からは離れていますが、行けばなんとかはなると思います。笑
では、最後までご覧いただきありがとうございました!

 

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