見殺し姫のポスター

乃木坂46 3期生公演「見殺し姫」を観ての、雑記

興奮は冷めやらぬうちにという事で、山手線に揺られながら記事を書き始めました。タイトルの通りで話題は「見殺し姫」。乃木坂オタでも無いと馴染みのないであろうこのワード。乃木坂が好き!と言っている人でも、ライトな人には何のことやらかと思われます。
そんな、「見殺し姫」。3期生が行った舞台公演です。
舞台は平安時代。諸国から人質として都へと集められた12人の娘が、世間では鬼として嫌われる治世者「おとど」を母と慕い、おとどが病床に伏せり命を狙われる身になるとおとどを守りたい一心で自警団のようなものを組織します。ここで12人の絆は深まるものの「母」であるおとどを失い帰る場所を失った12人。おとどを守るために世を暗躍していた過去もあり、今度は彼女らが命を狙われるようになります。その結果、戦で命を落とすもの、仲間を守るために身を捧げるもの、親族の迎えが来たもの…等々で12人は散り散りになってしまいます。
3期生が演者として舞台に立つのは今年2月に行われた「3人のプリンシプル」ぶり。ステージは同じく渋谷のAiiA 2.5 Theater Tokyoですが、チケットの価格が4600円から7800円へとごつんとアップしました。

 

先行販売1次2次と落選し、途方に暮れながらも観に行きたい気持ちは変わらず持っていたのですが、今日ツイッターをみていたら、当日券があるとの情報を入手!17:00の抽選開始に合わせて渋谷へと向かいました。
並んで待つこと15分。当日券を目当てに集まったファンは150ほど。順番にクジを引いていく様子が見えましたが、当たりを引いているのは15人に1人といったところ。高倍率は覚悟していたものの、現実は甘くないなと覚悟を決め、クジ箱へ。。

引きました!良く分からないけど当たったらしい!!

チケット受付の方から引換券らしきものを受け取り、「基本的にはご案内出来ますが、100%ではありませんのでご承知ください」との案内を受けました。
見殺し姫の当日券

開演も15分後に迫った18:15に再び会場へ。キャンセル待ち整理券を渡された7人が番号順に並べられ、緊迫した空気の中一人ずつ受付へ呼ばれ、購入手続きが進みます。
チケット受け渡し
自分は4番で、チケットは購入できるだろうとタカをくくっていたものの、開演まで10分を切っていたのでドキドキ。

どうにか、チケットを入手!!値段は定価の7800円で購入で、手数料もかからなかったし、むしろ先行で当てるよりこれで良かったのでは?と少し浮かれ気分。
見殺し姫の当日券チケット
座席は7列目にある車椅子スペースに用意されたパイプ椅子。下手のかなり端寄りでしたが、定期的に入れ替わり立ち替わりでメンバーは前にやって来たので大満足でした。

 

購入したパンフレットにさーっと目を通すと、瞬く間に開演。幕は降りていなかったので、少しずつ照明が暗転し、ピンスポットが舞台中央に座る翁へ。
平家物語「祇園精舎の〜」を、唸るような、どこか寂しげな声で読み上げる翁。この舞台のテーマの一つとして、「盛者必衰」が据えられていたんだろうと思います。
自分が感じたこの舞台のテーマは、この「盛者必衰」と、「家族と仲間」というもの。平安時代なのに設定が乱世だったりとSF的要素以前のツッコミどころはいくつかあったんですが、舞台を見るのに支障があるほどの問題でなく、かなりキツかったであろう縛りの中でよくこれだけのものが創り上げられたなと少し感動しました。

監督のインタビューではメンバーと一斉面接を行なった上でキャラクター作りを進めたとありましたが、それにしても良くこれだけのハマり役を12も作ってストーリーに落とし込んだなと感心してしまう配役。
日記を日頃認める文学少女として、物語の読み手も務めていた久保。少しお転婆な、「平安…?」と首を傾げたくなる山下(結果、いいアクセントになっている役だったなと思います)。弓道の鍛錬に励む、男勝りな向井。言葉少なながらも、横笛を使って虫を操る大園。などなど。他のメンバーの陰に普段はやや隠れがちな中村の超能力にキーポイントを持って来たりしていたのも、人の使い方が上手いな〜と感心してしまいました。

どのメンバーもフィーチャーされる場面がそれぞれありましたが、基本は久保山下のくぼしたコンビを中心に物語は展開されます。先に紹介したようなあらすじで、どのメンバーにもアピールの機会はあったように思いましたが、物語全般を通じて目に留まったのはこの2メンバーの演技力もとい存在感。
久保は主に物語の静を担っている一方で、山下はお転婆な動。動というより、よう(陽・揚・蓉・踊・謡…)の方がしっくり来るような、観ていて努力が感じられる、とても初々しく広々とした演技でした。小さな所作に作り込みが感じられたのと、動きのない場面でも目線を縦横無尽に使って感情を表現していたりと、まだ少しわざとらしさもありますが、将来に期待ができるなと感じました。
そして久保は、物語を回していく中心人物として、物怖じを感じさせない、堂々とした、それでいて柔らかな演技でした。どうしても舞台ということで目の前にポーンと声を飛ばすメンバーが多いんですが、久保の声は張りだとか圧は感じさせないんですが、その代わりに会場全体を包むような、凄く広さのある声だなと思いました。

3期生のパフォーマンスを見る度に、「デビューから一年足らずなのにプロフェッショナルの域に達していて凄いなあ」と思わされるんですが、これはやはり、2期生の反省を活かした運営の育成が効いてるんでしょうか。1年前まではどのメンバーも普通の女の子だったわけで、どこかボロが出たりしてしまっても仕方ないよなぁとは思いながら観ているんですが、まったくそんな心配はなく、この舞台も素晴らしい仕上がりでした。
この先どのメンバーがどういう方向に活動を伸ばしていくのかは分かりませんが、12人ともまだまだ2年目。これからの活動が楽しみです。
雑記でした、ご覧いただきありがとうございました!
見殺し姫のポスター

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