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自然あふれる小さな温泉郷|山田温泉『風景館』|長野県|温泉のすゝめ24

No.24 2018年7月29日 評価★★★★☆4.5/5.0
【温泉名】山田温泉(長野県上高井郡)
長野県の山奥にある、山田温泉に行ってきました。1泊2日の宿泊で、宿泊先は創業240年を誇る旅館『風景館』に。宿が7軒だけしかない小さな温泉街でしたが、旅館のお風呂ももちろん、外湯も温泉好きにも満足できる素晴らしい施設でした。
山田温泉全般について、大湯について、外湯「滝の湯」について、宿の温泉設備について、と書こうと思います。

開湯200年以上の歴史ある「山田温泉」

温泉にも新旧さまざまあります。道後、有馬、玉造のような、古事記や日本書紀に記されているいわゆる古湯がある一方で、数年前に掘り当てられたような新しい温泉(街)も多く存在します。
そんな中で山田温泉は、1700年代終わり頃に現在の場所に整備されたとされる200年以上の歴史を持つ温泉地。今回宿泊した『風景館』も創業は1769年、現在の館主は7代目とのことでした。江戸時代後期に整備された山田温泉は多くの文人墨客も足を運んだ温泉地。森鴎外、与謝野鉄幹、与謝野晶子、菊池寛、会津八一なども訪れたといい、『風景館』には美空ひばりも宿泊したそうです。

現在の山田温泉と温泉街の雰囲気

そんな山田温泉ですが、それほど規模の大きな温泉地ではありません。200mほどの一本道の左右に、旅館と土産屋がぽつりぽつりとあるだけなので、徒歩で端から端まで散策可能。他には薬師堂と外湯が2軒。
山田温泉のメイン通り
温泉街の中心にある大湯の前には広場と足湯が。
大湯の前の広場
その向かいには観光センターのような建物もあったりと、小さな温泉街ではありますが、「寂れている」というよりは「コンパクトに充実している」という印象の方が強かったです。

山田温泉の中心「大湯」

温泉街の中心的存在の「大湯」。観光客も利用できる形のいわゆる共同浴場で、入湯料は300円。
山田温泉大湯の外観
脱衣所は広めで、100円の鍵ロッカーもありました。スマホ禁止の張り紙があったので、写真は外だけです。
大湯の暖簾
スマホ使用禁止の貼り紙
浴場は共同浴場にしてはかなり広めで、10人は入れそうなあつ湯(43℃)と3人ほど入れそうなぬる湯(40℃)が。
洗い場はあるもののシャワーはなく、他では見たことがない独特な形式でした。浴場の一番奥に温泉を貯めた場所があるんですが、そこから水路が3つ伸びています。そこには水をせき止める木の板がはまっていて、それを傾けると流れてくる温泉のお湯を、桶で受け止める。シャワーのない大昔はこういう洗い場が一般的だったのかも知れません。それを見て実際に体験できただけでも貴重な経験でした。
泉質は山田温泉内はどこも一緒で塩化物泉。肌に直接感じるものは大きくありませんが、保温効果は抜群です。温度は調整されているようでしたが、湯質も良く保たれているなと感じました。

知る人ぞ知る共同浴場「滝の湯」

宿にあった案内に「知る人ぞ知る」と案内されていた滝の湯。日帰り利用は出来ず、各旅館の受付で鍵を借りる必要があります。
滝の湯の入り口の鍵
入浴料は無料。大湯から徒歩30秒の場所にあります。
古びた小さな建物。
山田温泉「滝の湯」の外観
鍵を開けて入るとすぐに浴槽と脱衣所があります。
滝の湯の浴場
驚きだったのは、ガラス張りになっていてメイン通りから中が丸見えなこと。女子風呂はさすがにそんな事無いんでしょうが、これほどオープンな温泉は初めてでした。

そしてお湯の方はというと、衝撃の熱さ。掛け流しなことが良く分かる熱さで、50℃以上はあったと思います。水の出る蛇口は2つありましたが、それでもかなり時間が掛かりそうだったので、脚を2,3回入れただけで退散しました。
滝の湯の浴槽
滝の湯の内部の全景
宿の方に聞いたところ、滝の湯のお湯は朝が一番熱いとのこと。夜になれば、何人も水を入れるから普通の温度になるんですけどね~と仰っていました。

あとは、飲泉可能かは分からなかったですが、竹の筒があったので飲んでみました。すると意外や意外、味に癖はなくナチュラルな塩味で、温泉云々差し引いたとしても美味しいと思える味でした!宿や街の中でも飲泉場は無かったように思うので、飲泉可能なのはもしかすると温泉街の中でここだけかも知れません。
滝の湯の外観

露天岩風呂(仙人風呂)が売りの旅館『風景館』

宿泊した風景館の浴場は、内湯男女1つずつ、貸切風呂2つ、仙人岩風呂(時間入れ替え制)の4ヶ所。どこも源泉掛け流しのようでしたが、貸切風呂は45℃近く、内湯は40℃代前半、岩風呂は40℃あるかないかぐらいの湯温だったと思います。

貸切風呂は丸風呂と角風呂を選択可能。どちらも屋外で洗い場は無し。夜だったのもあり虫が大量にいたのがどうも気になってしまいましたが、山奥の温泉なのでこればっかりはどうしようもないかなと。

大浴場は、広々とした造り。
風景館の大浴場
男湯にも化粧水の用意があったのがとても好印象。

仙人風呂や貸切風呂には洗い場がないので、宿泊する際には必然的に一度は利用することになると思います。

仙人風呂は宿の建物から山中の階段を150段下っていくと現れる露天風呂。
冬場用のフル装備が有る出口を抜け、外へ。
露天岩風呂への出口
露天岩風呂への出口
旅館の出口を出たところ
蜂トンボ毛虫ゲジゲジ蜘蛛…となんでもありな山道を下っていくと、あばら家が。
仙人岩風呂へ続く階段
上から見た仙人岩風呂

山道を抜けた先。川沿いの岩場の上部に一枚岩を掘る形で露天風呂があります。
仙人岩風呂の浴槽
仙人岩風呂の説明
前日の台風の影響も幾らかあったのかも知れませんが、お湯は40℃前後とぬるめ。
真下には川が流れていて、周りを見渡しても完全に森の中。自然を感じながらのんびりお湯に浸かるには素晴らしい場所でした。

仙人風呂の浴槽
山田温泉『風景館』の露天岩風呂

帰りの登りはハードでした。本館にたどり着く頃には汗ビショに。
下から見上げた階段
※仙人風呂には飲み物の用意がないので持参必須。旅館のフロントまで戻るとお水があります。

総合評価

こじんまりした温泉街で、自然を感じるにはとてもいい場所でした。
外湯(共同湯)も他にはない面白みがあって、旅館のお風呂も充実。派手な泉質ではないですが、掛け流し中心の質のいいお湯がたくさん。とても良い温泉地でした!
【泉質】
★★★★☆ 4.0/5.0
質の高い塩化物泉
【温泉設備】
★★★★★ 5.0/5.0
外湯が面白く、旅館のお風呂も充実
【温泉街の雰囲気】
-/5.0
平日朝しか街を歩かなかったので、評価なし
【総合評価】
★★★★☆ 4.5/5.0

【番外】信州高山温泉郷で自然を楽しむ!

信州高山温泉郷の魅力は、四季の自然をふんだんに楽しめること!夏の緑・秋の紅葉ももちろんですが、大自然は葉の移ろいだけではありません。という事で最後に紹介するのは牧場と滝。

山田牧場

山田温泉から車で20分ほど山を登ると現れる広大な敷地。冬にはスキー場になりますが、夏場は牧場として営業し、牛の放牧が行われます。
飲食宿泊ができるのは敷地の入口近くの一帯。ソフトクリームを頂きました。
山田牧場のレストラン

山田牧場のソフトクリーム
問題は牛ですが、一体どこで放牧されているのやら分からず、飲食店から山を登ること10分近くしてようやく発見!牛に注意との看板も道端にあるぐらいなので敷地全体で放牧されているんでしょうが、訪問した日は猛暑真っ只中で、牛も日陰で休んでいました。
山田牧場の牛の放牧の様子

雷滝

こちらは山田温泉から10分弱の場所にある滝。道沿いの駐車場から滝までは、階段を下ること3分ほど。
雷滝の入り口
滝壺には近付けませんが、その代りと言ってはなんですが滝の裏側に回ることが出来ます。そのことから別称「裏見の滝」とも。
雷滝の裏側
水しぶきたっぷり、マイナスイオンたっぷりでした。
雷滝の滝壺
滝を見上げる

都内からの利便性も◎な、掛け流し日帰り温泉施設|百観音温泉|埼玉県|温泉のすゝめ23

No.23 2018年7月9日 評価★★★☆☆3.5/5.0
【温泉名】百観音温泉(埼玉県久喜市)
今回栃木からの帰りに立ち寄った百観音温泉。
なぜ寄ったかと言えば、雑誌『温泉批評』のおすすめ日帰り温泉施設ランキングに載っていたため。
圧倒的に素晴らしい!という事はありませでしたが、泉質も優良なとても良い施設でした。

百観音温泉の雰囲気と設備

ど町中にある百観音温泉。幹線道路までほんの数十メートルのところで、「こんなところに自噴温泉があるわけ無いやろ」と思わせるような町中。
百観音温泉の外観
建物も小奇麗で、施設に入って最初の感想は、温泉に来た!というよりは、スーパー銭湯に来た!といったところ。
時間がなかったので温泉だけ入って1時間ほどで出たので施設の詳しいところまでは観察できませんでした。ので、お風呂場での感想を中心に。
浴場はかなり広く、浴槽は6つに+寝湯。屋内の2つの浴槽は熱めで、屋外は立ち湯、半身湯、ぬる湯(これが一番ノーマル)、炭酸泉の4つの浴槽。飲泉可能な場所は特に無く、打たせ湯などもありませんでした。
サウナはドライサウナが一つ。
百観音温泉の館内図
といった感じで施設設備は比較的標準的で、特筆するとしたら立ち湯があることぐらいかなといった感じでした。

雰囲気はというと、平日の真っ昼間だったこともあり、まるで地元の銭湯のような。笑
5人組ぐらいのおじさんたちがいて、「おっじゃあ僕は先に失礼しますわ」みたいな会話をしてました。それ以外の方もシャンプーセットを持っきていたりして、高速のICも近いものの、「地元の施設」という印象が強かったです。
 

自噴強塩泉と炭酸泉のお風呂

百観音温泉の泉質について。
まずは温泉成分表を。
百観音温泉の温泉成分分析表
百観音温泉の成分分析表
泉質は強塩泉。塩化物泉は海沿いに多いイメージ(あくまでイメージ)なので少し違和感を抱きつつも、それが掛け流しで供給されているんだから素晴らしいです。
温泉は若干褐色していて、温泉の成分なのか、不純物が比較的多く漂っていた印象です。温泉の中を漂っているのがヒトの垢なのか温泉成分なのかの判断はどこの温泉でもなかなかしかねるんですが、半身湯にあった湧出口近くのお湯は透き通っていて凄くキレイだったので、単純に汚れてたんじゃないかなーと少し訝ってはいます。
あとはお湯に泡が立っていて、何だろうなーと思っていたら常連のおじさんが「別に体に悪いもんじゃないけど、気になるなら流したらいいよ!」と言っていたのも、一体あの泡は何だったんだろうと疑問が深まります。笑

お湯に浸かっての泉質の感想としては、単純泉とほとんど変わらず、あまり泉質を肌で直に感じることは出来なかったなというのが正直なところ。ただ塩泉は体に纏わり付いて湯上がりの保温効果を高めるのが主な働きなので、言ってしまえばこの感想は当然のもの。
一方でとても印象的だったのは、炭酸泉!
初めて炭酸泉に入ったんですが、凄く刺激的で楽しかったです。肌に小さな気泡がたくさん付いて、体の内側表面近くが燃えるように温まります。
もちろん燃えてはいないわけですが、血行が良くなっていることをこれほど肌身で実感したのは初めてでした!
 

百観音温泉のアクセス

都内からも好アクセスな百観音温泉!
公共機関を使えば、新宿から約1時間片道842円!グリーン車を使えばより快適です。
東北本線の東鷲宮駅からは徒歩3分なので、風呂上がりもサッと帰れます。
車だと東北自動車道久喜ICから10分。新宿からだと1時間ほどの所要時間です。

 

総合評価

泉質は素晴らしく、温泉にしては設備も充実していました!
ただスーパー銭湯感が強かったのと、「温泉」でなく「スーパー銭湯」だと考えるにしては、サウナの種類が少なかったり湯船のバラエティーが少なかったかなと思います。
【泉質】
★★★★☆ 4.0/5.0
強塩泉の源泉掛け流し。炭酸泉も高品質。
【温泉設備】
★★★☆☆ 3.5/5.0
立ち湯など、何種類も浴槽があった。
【施設の雰囲気】
★★★☆☆ 3.0/5.0
あくまでスーパー銭湯と言った感じ。綺麗で落ち着いてはいる。
【総合評価】
★★★☆☆ 3.5/5.0
本物志向

温泉好きが見た四万温泉の魅力|群馬県|四万温泉|温泉のすゝめ21

今回は、群馬県にある四万温泉で一泊してきました。
四万温泉を選んだのは、
①GWで有名温泉地は激混みだろうと思ったのでその回避のため
②GWでも1泊2食付き1万円の宿があったため
という2つの理由から。

国の温泉保養地に初めて認定された温泉地ということで、どことなく(良い意味で)昭和情緒が残っており、観光地として洗練された雰囲気はあまり感じませんでした。
四万温泉の温泉街
ただ、「観光地」というよりも「温泉地」でのんびりするには打って付けの場所かなという感想も同時に。
陶芸教室があったりおしゃれなカフェがあったり、温泉街のすぐ脇を清流が流れているので川でも気軽に遊べます。
それに積善館の「元禄の湯」は昭和5年の建造で国の登録有形文化財に指定されていたりと、温泉好きの心もくすぐるポイントも有り。
無料で利用できる共同浴場も数箇所あるので、その点でも温泉好きとしてはすごく楽しかったです。
それに、温泉の湧出量が多いのか、入った4箇所の温泉が全て掛け流しだったのも嬉しかったです。飲泉も楽しめるのでそれも◎!

温泉街散策

お土産店や飲食店などが点在している温泉街はこのあたり。
四万温泉の温泉街
このあたりは徒歩圏なので、川沿いにある町営の無料駐車場に車を停めて散策することが出来ます。

高齢化が進んでいる様子で活気があるわけではありませんが、のんびりするにはとても良い温泉街です。
距離にして100mぐらいの一本道に、お土産店と飲食店が合計10店強ほど。
四万温泉の温泉街
そこを抜けると重要文化財の積善館が左手に。
建物の見学も有料ですが可能です。
四万温泉積善館の橋
積善館の入口
積善館を出て真っ直ぐに進むと飲食店街もあるので、そちらにも足を伸ばすと良いかもしれません。

宿泊2日目に入ったおしゃれなカフェはこちらでした。
四万温泉 柏屋カフェ
自家焙煎豆を使ったこだわりの珈琲を楽しめますし、食事のメニューも充実しているのでとてもオススメです。

↓街歩きに便利!
湯散歩マップ | 【四万温泉公式】群馬県四万温泉観光ナビ
群馬県・四万温泉観光なび【公式】
 

共同浴場(御夢想の湯・河原の湯)

温泉好きとしては入らずにはいられない共同浴場。
宿泊者限定だったり地元の住民専用だったりといった温泉地もありますが、四万温泉では4箇所が無料で
観光客向けに開放されています。

入ったのは2箇所、御夢想の湯と河原の湯。
四万温泉発祥の地と言われている御夢想の湯。
御夢想の湯の建物
御夢想の湯に関する説明
設備は綺麗で、お湯は掛け流しでかなり熱め。
ただ湯船は一つだけで、2人入ったらかなり窮屈になりそうなサイズでした。
どこの宿も質の高い温泉施設を持っているので、共同浴場を使う観光客はあまり多くないのかもしれません。

もう1箇所は河原の湯。
河原の湯の入口
積善館のすぐ近くの、その名の通り河原に位置しています。
河原の湯へ降りていく階段
中は洞窟のようになっていて、湯船は3,4人入れるぐらいのサイズ感。
四万温泉河原の湯の浴場
お湯はもちろん掛け流しで、コップが置いてあり飲泉も可能でした。
湯船の底がヌメッとしていたり、泉質はこの旅行中に入った4箇所の温泉の中で一番好みでした。
人が多いとゴミゴミしそうですが、雰囲気もとても良かったです。
 

積善館「元禄の湯」

四万温泉の目玉と言っても過言ではない、積善館とその温泉施設「元禄の湯」。
積善館は元禄7年(1694年)の創業で、昭和5年(1930年)に建てられた温泉には「元禄の湯」という名前が付けられています。
日帰り入浴料は1200円と共同浴場が無料なことを考えると高めですが、温泉好きの方もそうでない方もぜひ入ってみることをオススメします。
元禄の湯の入口
貴重品をコインロッカーに入れ、扉を開けると脱衣所は無くいきなり浴場。浴場の随所に「入浴」に対する現代とは違った思想を感じられました。
温泉は掛け流しでお湯はオーバーフローしていますが、小さい浴槽に沢山の人が引っ切り無しに入るせいかお湯はあまり綺麗ではありませんでした。湯温は適温。

個人的に気に入ったのは、蒸し湯。現代で言うサウナですが、いわゆるフィンランド式サウナと異なるのは、小さな個室に高温の源泉を流すことで蒸気を充満させているところ。
四つん這いでやっと入れる扉を開けると、中にはタイル張りの腰掛けが。
源泉流すだけでそんなに温まるわけ無いだろうと思っていたものの、想像以上に汗をかきます。
薄暗く静かな自分だけの空間なので、考え事をするにはもってこい。
「あの蒸し湯だけのためにまた四万に行きたいな」と思わせるぐらいに気に入りました。

浴場の外には飲泉ももちろんあります。
積善館の飲泉
 

四万の飲泉

四万温泉の浴場では度々、湧出口のところにコップが有るのを見かけました。
飲泉設備が浴場の外にあるのはたまに見掛けることがありますが、湯船に注ぎ込む温泉を飲めるというのは、それだけ湯船に注ぐ温泉が新鮮な証。

温泉街にも飲泉設備が。
四万温泉街に有る飲泉場
4箇所で温泉を飲みましたが、どこも泉質はほとんど一緒。
アルカリ泉で胃腸炎や便秘に効果があるとのことで、味にクセはほとんど無く、口当たりは飲泉にしてはかなり良いです。
せっかくの機会ですので、四万に行った際には飲泉もぜひお楽しみ下さい。
 

唐沢屋旅館

これはほとんど備忘録のような感じですが、当日宿泊した旅館。
料金が安かったので選びましたが、昔懐かしい雰囲気を感じられてとても良かったです。
温泉はもちろん掛け流しで、24時間入浴可能。
唐沢屋旅館の浴場
唐沢屋旅館の浴場
食事も、際立って立派なわけではないですが、素朴な、おふくろの味を感じられました。
唐沢屋旅館の食事
唐沢屋旅館の食事
温泉街のど真ん中にある宿なので、散策にも打って付け。
設備が古いのは勘弁。と言うことでなければ、値段に見合って十分満足出来ると思います。
 

総合評価

トータルで見て、とても良い温泉でした。
東京から少し遠いですが、のんびりするには同じ程の距離にある草津よりも四万が良いなというのが感想。
日帰り入浴施設がバラエティに富んでいたのと、入った温泉全てが源泉かけ流しだったのもとても良かったです。

【泉質】
★★★★★ 5.0/5.0
湧出量が豊富でほとんどの施設が源泉掛け流し
【温泉設備】
★★★★☆ 4.5/5.0
歴史的な旅館、共同浴場の充実、飲泉、珍しい蒸し湯とバラエテ豊富
【温泉街の雰囲気】
★★★☆☆ 3.0/5.0
洗練はされてはいないものの、浴衣でも散策できる雰囲気

上質な掛け流し温泉を地元の共同浴場で|山形県|かみのやま温泉|温泉のすゝめ20

No.20 2018年2月16日 評価★★★★★★☆☆☆☆
【温泉名】かみのやま温泉 (山形県上山市)

東北旅行の3泊目に選んだのは上山温泉。本当は山形市街に泊まった方が移動効率は良かったんですが、素泊まりで市街地よりも安い宿があったのと、せっかくの旅行なんだから温泉に入りたい!!という事で。
泊まったのはホテル菊屋、一泊素泊まり一部屋5500円。ただ、大浴場も部屋風呂も無かったので、入浴は近くにある共同浴場へ。

かみのやま温泉 新湯 澤の湯

宿に到着し、その夜入りに行ったのは沢の湯。宿の方に聞いたらそこが一番近いという話だったので。
途中迷子になりつつ、3分ほどで到着。
かみのやま温泉沢の湯
澤の湯の入口
入口を入るとこんな感じ。
沢の湯の内装
券売券で入浴券と洗髪券を購入。そして脱衣所へ。
沢の湯の券売機
沢の湯、男湯の入口
洗髪券を購入すると、お湯が出るシャワーの蛇口を借りられます。洗髪券を購入せずに髪を洗うパワープレイも物理的には不可能ではないですが、すぐにバレて怒られると思います。
洗髪券を買うと貰える蛇口
一応鍵付きのロッカーも2つだけありましたが、浴場から脱衣所が丸見えなので、まず貴重品を取られる心配は無いかなと思います。
脱衣所から見た浴場。
沢の湯の浴場
丸い浴槽と、シャワーが2ヶ所、水しか出ない蛇口が3つほど。
沢の湯の浴槽
沢の湯のシャワー

入ったときには地元の方が2人入っていたので、あれこれ教えてもらいながら入浴。お湯が43,4℃ほどと熱かったので、しきりに「熱くないか?だいじょぶか?」と気にかけて貰いました。
基本温泉は掛け流しのようで、お湯も綺麗でした。そこまで顕著に肌がスベスベするような感じは無かったですが、湯上がりの肌のパサパサ感はほとんどありませんでした。

湯上がりには番頭さんが麦茶を用意して下さりました。
ただ、脱衣所には洗面台もドライヤーもありません。共同浴場なので半ば当然ですが、石鹸やらシャンプーやらも備え付けられていません。

かみのやま温泉 二日町共同浴場

翌朝は二日町共同浴場へ。宿から5分ほど。前日行った澤の湯からも10分掛からないぐらい。
二日町共同浴場の入口
澤の湯ほど銭湯感は無く、綺麗で明るい内装。券売機で入浴券を購入し、受付で渡します。もちろん150円。
二日町共同浴場の券売機
待合所には無料の鍵付きロッカーと自販機がありました。

脱衣所には洗面台、ドライヤー、体重計もあります。
浴場の写真は撮れませんでしたが、澤の湯の2倍~3倍ほどの広さで、ガラス窓が大きいのでかなり広々した印象でした。
浴槽は2つで、一つは45~47℃ぐらいで到底入れたものでなく、もうひとつも45℃あるかないかぐらいの熱さ(地元のおじさんは「45度ぐらいかなぁ」と言ってました)。温度調整は出来るそうですが、機械が壊れてるだかなんだかで、受付まで言いに行かなければいけないとの事でした。

お湯は掛け流しで、人は多かったですが澤の湯と同様の湯質でした。ただ、かなり熱かったのでのんびり楽しむことは出来ず。。
2階に休憩スペースもあるようだったので、昼でものんびり過ごせそうで良かったです。地元のおじさんが「また入りに来てくださいね~」と見送ってくれたのが気持ちよかったです。
二日町共同浴場の外観

共同浴場が有名な温泉は草津や渋など幾らかありますが、これまで行った中でも特に地元に根づいてる感が強く、とても良かったです。新幹線も使えてアクセスもいいですし、また行きたいなと強く思った温泉地です。
かみのやま温泉の入口

☆基本情報☆
所在地: 〒999-3141 山形県上山市新湯1-3
アクセス:山形新幹線かみのやま温泉駅から徒歩20分ほど
料金:共同浴場 入浴料各150円
電話:023-672-0839
URL:http://kaminoyama-spa.com/
近くの観光スポット:上山城 武家屋敷 徒歩圏内
☆温泉成分情報☆
泉質名:ナトリウム・カルシウムー塩化物・硫酸塩温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)
湧出量:不明
色→透明 臭い→無臭 肌触り→やや柔らか
泉温:源泉64.3℃ 体感44~45℃
pH値:7.9
適応症:美肌、一般的適応症
浴槽:内湯のみ
~温泉成分分析表~
澤の湯
沢の湯の温泉成分分析表
二日町共同浴場
二日町共同浴場の温泉成分分析表