2021年の10冊

2021年に読んだ本で、特に印象に残った10冊を。

今年の軸になったテーマは、
・江戸時代(『竜馬がゆく』/儒教)
・戦略(『孫子』/『五輪書』/野球)
・横浜
・火山、温泉

目次

1.竜馬がゆく(1~8)/司馬遼太郎
2.葉隠入門/三島由紀夫
3.論語と算盤/渋沢栄一
4.善の研究/西田幾多郎
5.最高の戦略教科書 孫子/守屋淳
6.五輪書/宮本武蔵
7.「勝ち続ける」ために何をすべきか/森祇晶
8.DIE WITH ZERO/ビル・パーキンス
9.富士山大噴火と阿蘇山大爆発/巽好幸
10.岸田ビジョン/岸田文雄

竜馬がゆく(1~8)/司馬遼太郎

2020年の『坂の上の雲』に引き続き司馬作品を読みました。”奮い立たされるものがある”という意味では『坂の上の雲』には劣りましたが、それでも、ただの小説でなく、幕末期の志士たちがどのような心持ちでことに当たっていたのかが克明に描写されていて、学びは非常に大きかったです。

葉隠入門/三島由紀夫

佐賀鍋島藩に伝わった『葉隠』。上中下と読む気力は無かったので、三島の書いた入門本に手を伸ばしました。薄い文庫本にギュッと詰まった内容には読んだ当時は感銘を受けたものの、記憶はすっかり薄れてしまい。「座右の書にしたい」との当時のメモが残っていたので、また読み返してみようと思います。

論語と算盤/渋沢栄一

いま話題の一冊。一見相反する儒教と経済の考え方をいかに繋げるか、論語/算盤両面ともに渋沢の考えがよく分かる一冊でした。「誰かが何年もかけて学んだことを吸収できる」ことが読書の利として挙げられることがありますが、まさしく渋沢の学び、考えのエッセンスを追体験できる良書でした。

善の研究/西田幾多郎

難解で読み進めるのには随分と苦労しましたが、その分気づきの多い一冊でした。前後は端折りますが、「我々が神を敬し神を愛するのは神と同一の根底を有するが故でなければならぬ、我々の精神が神の部分的意識なるが故でなければならぬ」の一説には物の考え方を一変させられました。

最高の戦略教科書 孫子/守屋淳

ビジネスマン必読!とのことで『孫子』を読んだのは3年ほど前。抽象的過ぎてよくわからん、が当時の感想だったのですが、職場での経験も積みつつ、具体的な嚙み砕きのあるこの解説書読みました。儒教周りを漁るのに、守屋さんの著書には今年一年ずいぶんとお世話になりました。

五輪書/宮本武蔵

日常の心構え、考え方という意味でも読みがいのある一冊でしたが、なによりバッティング(野球)の心構えとしての学びが非常に厚かったです。川上哲治氏の『常勝の発想―宮本武蔵『五輪書』を読む』から派生して手を伸ばしたのですが、相補い合ってとても興味深く読み進めることができました。

「勝ち続ける」ために何をすべきか/森祇晶

西武の黄金時代に監督を務めた森祇晶氏の著書。この一冊を読了したのちに『勝つための条件』(川上哲治著)、『采配』(落合博満著)と読みましたが、この三者は川上哲治を源流に通じ合うものがあるなと感じました。

DIE WITH ZERO/ビル・パーキンス

会社の人事担当者に薦められて読みました。ハウツー本やら流行りの平積み本にはなるべく手を出さないようにしているのですが、この本は読んでよかったなと思いました。
お金は使うこと、思い出を作ること、リスクを取ること。

富士山大噴火と阿蘇山大爆発/巽好幸

古本屋で見つけた桜島に関する本をきっかけに火山関係の本を読み漁ったのですが、一番読みごたえがあったのがこの一冊。お堅すぎず柔らかすぎずで、専門書を期待するとやや不満が出るのかもしれませんが、エッセイ含みの筆致で、私としてはとても読みよい作品でした。

岸田ビジョン/岸田文雄

岸田文雄総理大臣の一冊。宏池会の先生のところにお世話になっていたので、この本で改めて領袖である岸田先生の考え方、人となりを知ることができたのはとても実になりました。


2022年は、江戸末期からの流れで日本の近現代史と、憲法とは何ぞや、を中心に読もうと思います。
資格英語数学アウトプットにも時間を使いたいので、読書は控えめに、控えめに。

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