「サウナ」タグアーカイブ

ゆんたく、あしび温泉|りっかりっか湯(沖縄)|温泉のすゝめ67

“温泉”よりもスーパー銭湯の香りが強いですが、沖縄本島は那覇のど真ん中、国際通り徒歩3分の湯ということでぜひともご紹介を。

「ゆんたく」はおしゃべり、「あしび」はあそび。
おしゃべりしたり、のんびりしたり。沖縄ならではの朗らかさを感じられる施設のお名前です。
「りっかりっか」は、”Let’s go”の意。

湯に浸かる習慣は南国だけに薄いのかなとも思っていたものの、平日の夜ながらうちなーんちゅの皆様で盛況。
サウナが3種類、塩サウナ、ドライサウナ、ミストサウナとあったので、よもやサウナブームの波が沖縄にまで届いているということなのかも知れませんが。

このサウナ構成だと本土では真っ先にドライサウナが埋まりそうなものですが、思いの外ミストサウナも賑わっておりました。

水風呂はじんと冷たい低温仕様で、シャワーからおもむろ飛び込む漢の姿が印象的。

湯は、循環ながらやや琥珀掛かった塩泉。安宿で長らく湯に使っていなかったので、全身に染みわたることなんのその。

屋内はスーパー銭湯風情たっぷりではあるものの、温泉浴槽は屋外にこじんまりと据え付けられているのがとても好印象。一年前、道後は飛鳥乃湯に頭をぐるぐるさせながら浸かっていたのを思い出させるサイズ感、屋外浴。

閉店の音楽は、蛍の光ではなくBEGIN。

「帰ろう きみのふるさとへ 君が歌ってくれた島の唄 帰ろう 僕のふるさとへ 波音はいつまでも おかえり おかえり」

別府を愉しむ泥湯|別府温泉保養ランド(大分)|温泉のすゝめ61

泥湯。

単純泉、塩泉、硫黄泉をはじめとして、これでもかというほど分類分けの存在する温泉。
ところで泥湯はなに泉に区分されるかといえば、おそらく硫黄泉なのだろうか。

別府では以前「鉱泥湯」に足を運んだ。

ただ、泥湯の知名度で言えばこちらが格段に上をいくようである。

ひろーい館内。湯も、だーんと広い。

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おんせん県大分でも唯一の旧式蒸し湯|別府・鉄輪温泉「蒸し湯」|大分県|温泉のすゝめ37

No.37 2018年11月18日
評価★★★★★ (絶対また行きたい)
【温泉名】別府・鉄輪温泉 「蒸し湯」(大分県別府市)
この日2箇所目の温泉。
シンプルな作りだった共同浴場「すじ湯」から蒸し湯へとハシゴしました。
一般的なサウナとは違い、草が敷き詰められた中に寝転がるなかなか見かけないスタイルの湿式サウナです。

別府・鉄輪温泉について

日本一有名な温泉と言っても過言ではない大分・別府。
その中でも、観光地の地獄が近く、温泉街の落ち着いた雰囲気も楽しむことが出来るのが鉄輪の温泉街。
町中に共同浴場が多く、足湯や蒸し湯なども。
温泉を楽しむには最高の環境が整った、国内随一の温泉街だと思います。

サウナあれこれ

世にあるサウナはざっくりと2種類、乾式サウナと湿式サウナに分かれます。

ホテルやスポーツクラブの大浴場にあったりするのは大抵乾式サウナ。
石を焼いたり電気を使ったりして部屋を暖め、室温は90℃前後が一般的。
発祥はフィンランドで、日本で「サウナ」といえば一般にこのサウナのことを指します。

一方の湿式サウナは、いわゆる「ミストサウナ」。乾式サウナよりも室温は低く設定されますが、湿度が高くなっているために乾式サウナと変わらないかそれ以上の温度に感じられる場合もあります。

以前入ったトルコ風呂(ハマーム)は湿式サウナ、ロシアで入ったバーニャは乾式サウナでした。

鉄輪蒸し湯(サウナ)入浴記

別府・鉄輪温泉街の中心にある蒸し湯。

入浴料は510円ですが、蒸し湯に入るには衛生上浴衣のレンタルが必要なので、濡れても良い短パンTシャツを持参しない限りはレンタル料210円を加えた720円の支払いが必要です。
券売機で料金を支払い受付で券を渡すと、浴衣を着る前に浴場で軽く体を流し、浴衣を着た後には(脱衣所側から)受付に声を掛けるよう伝えられます。

蒸し湯の入り口はこんな感じ。

入り口は小さく、内部も中腰でなければ歩けない天井の低さ。

入口上にあった説明書き。

扉を開けて頂きいざ内部へ!

中に入ると、ムワッと蒸気が。
先述のように湿式サウナは温度が低い場所も多いですが、ここの蒸し湯は深呼吸するのが苦しいほどの熱さ。
蒸し湯内部は人が4人ほど寝転がれるようになっていて、寝床には石菖(せきしょう)という薬草が敷き詰められています。
受付で入浴時間を測っていて、8分ほどすると外から声を掛けてくれるので外に出るか否か返答をします。

蒸し湯に入る前は「15分ぐらい入ろう!」と意気込んでいましたが、室温も高く寝床も熱く、結局のところは途中で「まだ8分経たないのかー」と悶え始める始末。

かなり体力を消耗しましたが、たっぷり汗をかきリフレッシュできました。

蒸し湯から出たあとは、かけ湯にて体についた石菖を落とし、掛け流しの鉄輪の湯へ。
少し熱めのお湯で、汗をたっぷりかいているのもあってか、これまでに感じたことのない、お湯がギュッと体に染み込んでいくような感覚。
700円払う価値のある、とても充実した入浴体験でした。

入浴後は受付のおばさまと少し雑談。
石菖は昔は別府でも栽培されていたそうですが、特に綺麗な水が必要らしく、現在は市だか県だかが管理して他の地域で栽培しているとのことでした。
入り口には、わずかばかりは石菖の展示が。

受付横の待合室には、昔の蒸し湯の様子を記した写真や、発掘された木製水道管の展示なども。

その後は蒸し湯の前にあるお地蔵様にお祈りをして、宿へと戻りました。

総合評価

【泉質(ナトリウム塩化物泉)】
★★★★☆ 4.0/5.0
蒸し湯がメインでありながら、ツヤツヤ感のある柔らかな源泉。
鉄輪温泉で入った塩化物泉の中でもピカイチ。

【湯質(掛け流し有無等)】
★★★★☆ 4.0/5.0
掛け流しで湯も綺麗。
サウナがある性質上、遅い時間になれば汚れてくるかとは思います。
【温泉設備】
★★★★★ 5.0/5.0
唯一無二の蒸し湯。
【施設の雰囲気】
★★★★★ 5.0/5.0
一見(いちげん)の観光客も多そうではあったものの、親しみのある番頭のおばあさんと、どこか懐かしさもある共同浴場の雰囲気もあり。(建物自体は新しいそう)
【総合評価】
★★★★★ (絶対また行きたい)

露式サウナ・バーニャ、入浴記!|温泉のすゝめ28

地球一周旅を2018年8月から2ヶ月ほど掛けてして来ましたが、シベリア鉄道乗車の為に立ち寄ったモスクワで現地のサウナを体験して来ました!
2時間ひたすらサウナと水風呂を行き来するだけの施設ではあったんですが、それでもとても面白い日本ではなかなか出来ない体験だったので、詳らかに書き記せたらと思います。
2017/10/13

露式サウナ・バーニャについて

日本でサウナと言えば一般的にフィンランド式の乾式サウナを指します。
ホテルの大浴場やスポーツジムの浴場にあるような、木張りになっていて、室内はカラッと90℃前後に保たれているアレがいわゆる「フィンランド式」。

ではロシア式とは何ぞやといえば、フィンランド式と大差はありません。
室内は木張りのすのこ状になっていて、加熱方法もレンガの窯で石を焼くというフィンランド式と同じ。

では何がロシア独特なのかと言えば、入浴方法自体と言うよりも、入浴文化全般に関してかなと思います。

フィンランドでサウナに入ったことは無いので比較は出来ないのですが、少なくとも日本のサウナ文化とは相違点が多くとても面白かったので、入浴記に書いていこうと思います。

モスクワで知名度No.1のバーニャ「サンドゥーニ」入浴記

幾つか日本語のブログを比較して、ロシア語の喋れない観光客には一番適当だと思われた「サンドゥーニ」を訪問することに。
パンフレットを見たところ、「サンドゥーニ」はロシアで最古の共同浴場で、男性最上クラスの内装は1800年代のものがそのままに残っているとのこと。
Googleマップの口コミ評価も上々のものだったので、そこも信用しつつ。

訪問したのは土曜日の正午前。風呂は夜入るもの!という思いもありつつ、お昼の時間帯はは比較的混雑を避けられるのであえてこの時間に。

入口に到着。

中に入ると受付があったので、「サウナに入りたいんですが…」と伝える(英語OK)。

すると男性のバーニャは3つのランク(2800ルーブル(TOP CLASS)、2200ルーブル(SECOND TOP CLASS)、1800ルーブル(FIRST CLASS)(ざっくり1ルーブル=2円ほど))があるとの事。
観光客にオススメするのはどれですか?と訊ねると、2800ルーブルのバーニャだと。パンフレットを読んだところ一番歴史的に価値がありそうで、受付のお姉さん曰く「まるで美術館のよう」との事。

「美術館みたいなサウナ」と言われてしまうと興味はそそられますが、少しパンフレットを見ながら思案。
そんな時、1800ルーブルバーニャの解説の末尾に
“Regardless much simpler interior decoration of first male class hothouse it is a favourite for the veterans – they say the steam in this place is ‘a very true’ one”(このクラスはベテランに好まれますー彼らは、このサウナのスチームこそが「本物」だと言います)
との記述が。

温泉好きサウナ好きにとってこれほど心踊る一文があっただろうか、という秀逸な文言。
最上クラスの「美術館」にももちろん興味はありましたが、温泉好きとしてより気になるのは現地の入浴文化。

ホールは撮っていいと言われたので2階に上がってホールだけ撮影。

1等(という名前ですが実質は最安値の3等クラス)は入口が別との事で、一旦外に出て建物に入り直し。

入って右手の受付でチケットを購入、料金は後払い。

クロークにジャケットを預け、2階へ。

扉を開けて渡されたチケット(レシート)を見せると、座席を一つ与えられます。
こんな感じ。

ここで着替え、荷物を置き、サウナに入ります。

スタッフさん、まずは「サンダルはいる?」と。
周りを見回すと必要そうな様子だったので、イエス。

「サウナシーツはいる?」と聞かれ、これもやはり必要そうだったので、イエス。

「帽子は?サウナは熱いから、みんなこれを被るよ」と言われるも、これは一旦ノー。

ひとまず裸になり、サウナシーツを下半身に巻く。
人の目は多そうだったので荷物も座席に放置で大丈夫な気はしましたが、取られたら面倒なもの(財布、パスポート、宿のカギ)だけロッカーに。
ロッカーは貴重品が入るだけの小さなもので、恐らく有料だったのではないかと思われます。(レシートが読めないので詳細不明)

そして、満を持してサウナゾーンへ。
少しひんやりした、シャワーや水風呂が並ぶ広々したゾーンを抜けると、サウナに。

僕の入ったサウナはパンフレットの最上クラスの紹介と同じものだったので、等級が違ってもサウナ内部の作りは大きくは変わらないようです。

1枚目は入口を入って左手から釜側を撮影したもので、

2枚目は1枚め左手に写る階段を上がって、左手の隅から釜に向かって撮影をしたもの。

サウナとして使われているのは階段を上がった上のフロアのみで、最大で2,30人は入れそうな。

そこに広がる光景はまさにこんな感じ。

有料のヴィヒタによる身体叩き(老廃物の排泄やら、肌の浄化やら、色々効果があるとのこと(パンフレットより))を受ける人がいて、周りの人々は、帽子を被って歓談やらじっと辛抱やら。

サウナには薬草と思しきものがぶら下げられていて、ほんのり甘い匂いがします。
蒸気にその成分が溶けているようで、口呼吸すると口内にもほんのり甘みが。

釜の焼石には定期的にスタッフが水を掛けるんですが、その度に湿度が上昇して呼吸が苦しく。
帽子をかぶるのも納得で、水掛けの度が過ぎると肌がヒリヒリします。

途中、寝転がって身体叩きを受けている人が何かを叫び(恐らく「水を掛けろ!」と煽ったんだと思います)、スタッフがこれでもかと大量の水を焼石に。
その直後に入ってきたロシア人、思わずしかめ面。

なるほどこれが”very true”なサウナだ!と少し感動。

スタッフの言語を皆理解していたので、恐らくその場にいた人たちは全てロシア人だったんだと思います。

知名度の高いバーニャなので、2800ルーブルの最上クラスには観光客が多いのかも知れません。
それでも、1800ルーブルサウナのスタッフも一人は完璧に英語を使えていましたし、基本は決まりきったやり取りなので、ボディーランゲージで十分やり取りはできそうでした。

入浴は、サウナ→水風呂→サウナ→水風呂の繰り返し。
2往復ごとに座席に戻って休憩し、サウナと水風呂を6往復したところで丁度2時間。
最後に更衣室(兼休憩室)にいる適当なスタッフに声をかけ、レシートを貰って支払い。もちろんカード可。
色々な備品やらレンタルやらに課金したので、トータルの支払いは入浴料1800ルーブルに1400ルーブル加えた3200ルーブルになりました。

備品や持ち物については続いて説明を。

サンドゥーニへのアクセス・持ち物

サンドゥーニへのアクセスですが、僕は赤の広場から20分弱歩きましたが、地下鉄を使うのが恐らくベストかと。

観光途中に手ぶらで立ち寄っても問題は無いですが、レンタルが必要になる備品を持ち込めば支払う金額は少し安く済みます。

当日レンタルしたのは、スリッパとサウナシーツ(バスタオルのような)。
購入したのはサウナハットと飲料水。

スリッパはサウナにも履いて入るので必須ですが、ビーチサンダルでも代用可。

サウナシーツは、タオルで代用可能です。ただ腰に巻くような形で使わないとお尻が熱いので、バスタオルサイズのものでないと厳しいかと。

水に関してはサウナに入るのでたくさん飲みたいところですが、水道水を飲めるか訊ねると「やめた方がいい」との事だったので、「デトックスで大量の水を飲みたい!」という事であれば持ち込むのがベターかと思います。
購入できる水はごく普通のミネラルウォーターです。

最後にサウナハットですが、こればっかりはレンタルも無いので、初めてのバーニャであれば購入するほか無いかと。

ハット無しでも耐えられないことは無いですが、入浴していたロシア人の着用率は100%でした。
サンドゥニのロゴが入って800ルーブル。お土産にもなりますし(日本での使い道はないでしょうが)、ぜひ購入を。笑

おわりに

ロシア式サウナ・バーニャの入浴記でした。
入浴料はそこそこ張りますが、日本ではできない体験ですのでロシアを、モスクワを訪れた際には是非。

サウナにもっと安く入りたい!という事であれば、このブログがとても参考になりました。
モスクワのバーニャ(サウナ )情報まとめ。

では、最後までお読み頂きありがとうございます。