露式サウナ・バーニャ、入浴記!|温泉のすゝめ28

地球一周旅を2018年8月から2ヶ月ほど掛けてして来ましたが、シベリア鉄道乗車の為に立ち寄ったモスクワで現地のサウナを体験して来ました!
2時間ひたすらサウナと水風呂を行き来するだけの施設ではあったんですが、それでもとても面白い日本ではなかなか出来ない体験だったので、詳らかに書き記せたらと思います。
2017/10/13

露式サウナ・バーニャについて

日本でサウナと言えば一般的にフィンランド式の乾式サウナを指します。
ホテルの大浴場やスポーツジムの浴場にあるような、木張りになっていて、室内はカラッと90℃前後に保たれているアレがいわゆる「フィンランド式」。

ではロシア式とは何ぞやといえば、フィンランド式と大差はありません。
室内は木張りのすのこ状になっていて、加熱方法もレンガの窯で石を焼くというフィンランド式と同じ。

では何がロシア独特なのかと言えば、入浴方法自体と言うよりも、入浴文化全般に関してかなと思います。

フィンランドでサウナに入ったことは無いので比較は出来ないのですが、少なくとも日本のサウナ文化とは相違点が多くとても面白かったので、入浴記に書いていこうと思います。

モスクワで知名度No.1のバーニャ「サンドゥーニ」入浴記

幾つか日本語のブログを比較して、ロシア語の喋れない観光客には一番適当だと思われた「サンドゥーニ」を訪問することに。
パンフレットを見たところ、「サンドゥーニ」はロシアで最古の共同浴場で、男性最上クラスの内装は1800年代のものがそのままに残っているとのこと。
Googleマップの口コミ評価も上々のものだったので、そこも信用しつつ。

訪問したのは土曜日の正午前。風呂は夜入るもの!という思いもありつつ、お昼の時間帯はは比較的混雑を避けられるのであえてこの時間に。

入口に到着。

中に入ると受付があったので、「サウナに入りたいんですが…」と伝える(英語OK)。

すると男性のバーニャは3つのランク(2800ルーブル(TOP CLASS)、2200ルーブル(SECOND TOP CLASS)、1800ルーブル(FIRST CLASS)(ざっくり1ルーブル=2円ほど))があるとの事。
観光客にオススメするのはどれですか?と訊ねると、2800ルーブルのバーニャだと。パンフレットを読んだところ一番歴史的に価値がありそうで、受付のお姉さん曰く「まるで美術館のよう」との事。

「美術館みたいなサウナ」と言われてしまうと興味はそそられますが、少しパンフレットを見ながら思案。
そんな時、1800ルーブルバーニャの解説の末尾に
“Regardless much simpler interior decoration of first male class hothouse it is a favourite for the veterans – they say the steam in this place is ‘a very true’ one”(このクラスはベテランに好まれますー彼らは、このサウナのスチームこそが「本物」だと言います)
との記述が。

温泉好きサウナ好きにとってこれほど心踊る一文があっただろうか、という秀逸な文言。
最上クラスの「美術館」にももちろん興味はありましたが、温泉好きとしてより気になるのは現地の入浴文化。

ホールは撮っていいと言われたので2階に上がってホールだけ撮影。

1等(という名前ですが実質は最安値の3等クラス)は入口が別との事で、一旦外に出て建物に入り直し。

入って右手の受付でチケットを購入、料金は後払い。

クロークにジャケットを預け、2階へ。

扉を開けて渡されたチケット(レシート)を見せると、座席を一つ与えられます。
こんな感じ。

ここで着替え、荷物を置き、サウナに入ります。

スタッフさん、まずは「サンダルはいる?」と。
周りを見回すと必要そうな様子だったので、イエス。

「サウナシーツはいる?」と聞かれ、これもやはり必要そうだったので、イエス。

「帽子は?サウナは熱いから、みんなこれを被るよ」と言われるも、これは一旦ノー。

ひとまず裸になり、サウナシーツを下半身に巻く。
人の目は多そうだったので荷物も座席に放置で大丈夫な気はしましたが、取られたら面倒なもの(財布、パスポート、宿のカギ)だけロッカーに。
ロッカーは貴重品が入るだけの小さなもので、恐らく有料だったのではないかと思われます。(レシートが読めないので詳細不明)

そして、満を持してサウナゾーンへ。
少しひんやりした、シャワーや水風呂が並ぶ広々したゾーンを抜けると、サウナに。

僕の入ったサウナはパンフレットの最上クラスの紹介と同じものだったので、等級が違ってもサウナ内部の作りは大きくは変わらないようです。

1枚目は入口を入って左手から釜側を撮影したもので、

2枚目は1枚め左手に写る階段を上がって、左手の隅から釜に向かって撮影をしたもの。

サウナとして使われているのは階段を上がった上のフロアのみで、最大で2,30人は入れそうな。

そこに広がる光景はまさにこんな感じ。

有料のヴィヒタによる身体叩き(老廃物の排泄やら、肌の浄化やら、色々効果があるとのこと(パンフレットより))を受ける人がいて、周りの人々は、帽子を被って歓談やらじっと辛抱やら。

サウナには薬草と思しきものがぶら下げられていて、ほんのり甘い匂いがします。
蒸気にその成分が溶けているようで、口呼吸すると口内にもほんのり甘みが。

釜の焼石には定期的にスタッフが水を掛けるんですが、その度に湿度が上昇して呼吸が苦しく。
帽子をかぶるのも納得で、水掛けの度が過ぎると肌がヒリヒリします。

途中、寝転がって身体叩きを受けている人が何かを叫び(恐らく「水を掛けろ!」と煽ったんだと思います)、スタッフがこれでもかと大量の水を焼石に。
その直後に入ってきたロシア人、思わずしかめ面。

なるほどこれが”very true”なサウナだ!と少し感動。

スタッフの言語を皆理解していたので、恐らくその場にいた人たちは全てロシア人だったんだと思います。

知名度の高いバーニャなので、2800ルーブルの最上クラスには観光客が多いのかも知れません。
それでも、1800ルーブルサウナのスタッフも一人は完璧に英語を使えていましたし、基本は決まりきったやり取りなので、ボディーランゲージで十分やり取りはできそうでした。

入浴は、サウナ→水風呂→サウナ→水風呂の繰り返し。
2往復ごとに座席に戻って休憩し、サウナと水風呂を6往復したところで丁度2時間。
最後に更衣室(兼休憩室)にいる適当なスタッフに声をかけ、レシートを貰って支払い。もちろんカード可。
色々な備品やらレンタルやらに課金したので、トータルの支払いは入浴料1800ルーブルに1400ルーブル加えた3200ルーブルになりました。

備品や持ち物については続いて説明を。

サンドゥーニへのアクセス・持ち物

サンドゥーニへのアクセスですが、僕は赤の広場から20分弱歩きましたが、地下鉄を使うのが恐らくベストかと。

観光途中に手ぶらで立ち寄っても問題は無いですが、レンタルが必要になる備品を持ち込めば支払う金額は少し安く済みます。

当日レンタルしたのは、スリッパとサウナシーツ(バスタオルのような)。
購入したのはサウナハットと飲料水。

スリッパはサウナにも履いて入るので必須ですが、ビーチサンダルでも代用可。

サウナシーツは、タオルで代用可能です。ただ腰に巻くような形で使わないとお尻が熱いので、バスタオルサイズのものでないと厳しいかと。

水に関してはサウナに入るのでたくさん飲みたいところですが、水道水を飲めるか訊ねると「やめた方がいい」との事だったので、「デトックスで大量の水を飲みたい!」という事であれば持ち込むのがベターかと思います。
購入できる水はごく普通のミネラルウォーターです。

最後にサウナハットですが、こればっかりはレンタルも無いので、初めてのバーニャであれば購入するほか無いかと。

ハット無しでも耐えられないことは無いですが、入浴していたロシア人の着用率は100%でした。
サンドゥニのロゴが入って800ルーブル。お土産にもなりますし(日本での使い道はないでしょうが)、ぜひ購入を。笑

おわりに

ロシア式サウナ・バーニャの入浴記でした。
入浴料はそこそこ張りますが、日本ではできない体験ですのでロシアを、モスクワを訪れた際には是非。

サウナにもっと安く入りたい!という事であれば、このブログがとても参考になりました。
モスクワのバーニャ(サウナ )情報まとめ。

では、最後までお読み頂きありがとうございます。

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