2021年も、はやくも弥生に。
ようやっと”今年のテーマ”というものが見えてきたので、備忘録として。
昨年は、心理学、幕末・明治期が結果としてテーマになっていたのですが、そこから派生しつつ、未来も見据えつつ。
続きを読む 儒教・経済・英語2021年も、はやくも弥生に。
ようやっと”今年のテーマ”というものが見えてきたので、備忘録として。
昨年は、心理学、幕末・明治期が結果としてテーマになっていたのですが、そこから派生しつつ、未来も見据えつつ。
続きを読む 儒教・経済・英語タイトルの通り、言わずもがな、森喜朗先生の退任に関連して。
いつも、政界のお偉方の炎上を傍から見ていて思うのは、「なんで、こんなにも徹底して、ボロクソに叩かれなければいけないんだろうか」ということ。
この歳になって、ようやく、彼らの発言の重さ、というものが薄らながらも分かってきたような気がしています。
我々一般人と全く同じきイチ人間でありながら、彼らの持つ影響力、彼らにのしかかっている責任の大きさというものは桁外れです。
それでは一体全体、紙面ワイドショーSNSまで、自らの手で首を落とすまで止むことのない罵詈雑言に晒されるのは、重大な責任を持つイチ会長として、はたまたイチ人間として、適当なことなのか。私には、そのどちらにおいても疑問符がつきます。
我々民衆は、手の届かない政治の世界に居る「人間」は何かとボロクソにされる責任を負っており、その責任を取らせる責任(権利?)が自らの手にあると暗に思い込んでいるように思われます。
なぜならば、政治の舞台を演劇の舞台のように考え、選挙民、すなわちプロデューサーとして、彼らを選んでいるという自負(のようなもの)があるから。
世間から浴びせられる鉄槌に耐えられないような人間は、政治家として矢面に立つことは、平時であれそもそもできないだろうと思います。ですから、殲滅戦を思わせる罵詈雑言を受けても、政治家が「人間」として死ぬことはまず無いでしょう。
「それじゃあ『政治家』として死ぬまで叩き潰してやろう」
と言えども「人間」としては異常なほどの耐久性が政治家には備わっていますから、簡単には「政治家」としても殺すことはできない。
しかして巻き起こる殲滅戦。
それに手を貸す民衆にとってみれば、自ら選出に携わった役者を葬ることは自分の持つ権利であり責任なわけですから、その行為は正当化される。
構図として政治家叩きがエスカレートすることは仕様のないことなのかも知れませんが、民衆側にありながら政治に片足を突っこんでいる身としては、傍から眺めていると非常に面映ゆくあります。
2020年に読んだ本の中で、特に印象に残った10冊を、と思ったものの絞り切れなかったので12冊。
読んだテーマの大まかなまとまりは、
・睡眠とは記憶とは
・心理学
・歴史(坂の上の雲->日露戦争->幕末明治)
・哲学社会学(ミル、プラトン、ニーチェ)
・沖縄論
『坂の上の雲』や『竜馬がゆく』は社会人必読だとほうぼうに書かれていたので、司馬デビュー。あくまで”歴史小説”なので歴史の勉強という意味では不足があるものの、戦略とはなんぞ、であるとか、モノの考え方とは、だとかを学べたので非常に有益でした。
機会コストの考え方が、今の自分に沁み入るものがありました。歳を取れば取るだけ時間あたりの生産高が高くなるので、自分を強化するならば若い今であり、稼ぐことよりも将来稼げる土台を作ることにこそ注力すべし、と。
睡眠の本は何冊か読みましたが、推量ばかりの言説だったりエビデンスがさっぱりなって無いものが多い中で、有益であり、地に足のついた情報が満載でした。血肉化してしまっていて記憶としては内容ほとんど覚えてないですが、ともかくも睡眠の効能がどれだけ大きいか、ということをエビデンスベースで理解できます。
記憶がいい人ってのは頭の中どうなっているんだろうか、と気になり記憶に関する本も何冊か。タイトルがやや胡散臭いですが、読み進めやすく、実践に富んでおり、それでいて他書にもカバーされている記憶術の原則がしっかり網羅されている。記憶術の要点は、繰り返すこと、結びつけること、描写すること、の3点。
読みすすめるのが本当に苦痛だった1冊。読み始めるとはあーーーっと唸ってしまうような箇所がわんさか出てくるものの、文体が難解でなかなか手が伸びない、という難書。
あまりにも『坂の上の雲』で乃木がぼろくそに叩かれていたので、関係書籍を数冊。明治大正期に英雄視された乃木像と、『坂の上の雲』以降汚された乃木像のギャップを埋める意味でとても有益でした。吉田松陰的思想や、四書五経に触れるきっかけにも。
鹿児島の書店で購入した一冊。道徳論もそうですが、政治とはなんぞや、の話であるとか、幅広く幕末の豪傑西郷の考え方を学べたのはとてもためになりました。本人が残した漢詩が含まれていたのも素晴らしき哉。大隈の自叙伝を読んだらば「かような有為な人物ではない」との記述がありやや辟易しておりますが、それはそれでよし…
山鹿素行の考えに、吉田松陰が講釈を加えた代表的な著作。乃木の倹約主義的質素な生活を裏付け強化する記述が沢山あり大満足。”夙起夜寐”は座右の銘の一つにしたい。
人の心理というものについては、たっぷり十分に網羅されているのでは、という感じ。実践に落とし込むには情報量が多すぎるけれど、たまに読み返して血肉化して行けばよさそうだな、という感じでした。下手に裾野を広げるよりもこの一冊を読み潰したほうが良さそうな、心理学の基本のキになり得る一冊。
「アート作品というのはなにを見ればいいのか」ということを教えられることなく世界中の美術館を見て回っていたので、そろそろ、通説的な軸足というものを手にしてもいいのでは、という思いで手を伸ばした一冊。岡本太郎の著作や同類のアート入門本にも手を出しましたが、自分の求めていたものに対する回答という意味ではこの一冊がベスト。結論は「どう見たって自由」ですが、「じゃあ例えばどういう見方があるの?」を知ることができたのは自分にとって非常に大きなことでした。
大学入試現代文の題材になっているのを見かけて、いつか読みたいとメモに残していた一冊。アートとは、芸術とは、というところをテーマに本を漁っていたのでその網にこの度引っかかる形になったわけですが、感性とはなんなのか、いかに磨かれるのか、現代の”評価”とは何なのか、等々。視点が斬新で面白く、いま目を通してよかったと思えた一冊です。
もともと沖縄問題には関心があり書籍も幾ばくか読んでいたものの、2か月近くにわたる訪沖の機会があったので、さらに10冊近く読み増しました。その中でも、沖縄の歴史について比較的にフラットな立場で、沖縄の人間でありながら客観的立ち位置から述べている当書籍は感銘に値するものがありました。思想や社会政治的な記述はありませんが、読んでみて「おっ」と一番思わされたのはこの一冊でした。世の中高生は、もれなくこの本を読んで沖縄に対する理解を深めるべき。