江戸明治期の歴史に触れた短距離行|久居~松阪(20.28km)|お伊勢参り路踏破の旅DAY15

旅も終盤15日目。

久居から松阪まで20kmも距離はなくマップ上でも3時間ほどで到着してしまいそうな様子だったので、記念館などに立ち寄りながらとにかくスローペースに。

明治期の偉人について知ったり江戸時代から現存する商家に入ったりと、なかなか充実の一日でした。

歩行ルートは以下のように。(2019/1/14)

久居(津市)を出発

起床は遅くありませんでしたが、チェックアウト時間ぎりぎりの9:55に出発。

まずは旧伊勢街道を目指して東に進みます。

津産津消。
地産地消の考え方はとても大事。

JRの線路を越えて伊勢街道に。

道は狭く空は広い。

記念碑と古い碑がありましたが、前者は目的が分からず後者は内容が分からず。

雲出(宿)川

かつては橋もなく渡(わたし)が行われていた雲出(くもず)川。

入口の常夜燈。

橋を渡ります。

川の水が綺麗で、魚影がくっきり。

渡った先にも常夜燈。

渡跡。

松浦武四郎生誕地

橋のそばにも記述があった松浦武四郎。

白子宿の民宿で記念館の訪問を勧められて初めて存在を知った人物だったんですが、「三重県の誇り」とまで言われる人だったとは。

橋から旧伊勢街道を歩くこと5分ほどで松浦武四郎生誕の地に。

江戸時代の建物がそのまま残っています。

記念館との共通券を購入して中へ。

記帳していたら受付のおじさんが、
「うちの娘も西区に居るんですよ。浅間町。」と。

世間は狭い。

主屋の中は綺麗に整備し直されているとのことでしたが、納屋は当時のままに。


案内してくれたおじさん曰く、「いつぶっ壊れるか分からない」。

松浦武四郎が勲を受けた際の位だとのこと。

瓦。

北海道の名付け親とのことで、「北海道」。

伊勢弁で歓迎の文章を。

松浦武四郎記念館

誕生の地に15分ほど滞在したあとは、徒歩3分の場所にある記念館に。

武四郎の旅の記録や臨時展など諸々ありました。

日に20里(80km)歩くこともあったとの説明があり、40kmでひいひい言ってる身としては随分な驚きで。

映像が幾つかあったので30分強滞在し、足を再び先へ。

雲出~松阪宿(出雲街道)

記念館の係の方に「食事処はありますか?」と尋ねると、答えはまさかのロードサイドにあるチェーンのラーメン店。
しかも旧伊勢街道から10分ほど外れた場所。

とはいえ勧められた以上は行かないわけには!と訪ねるも、祝日の昼時で待ちが。

待ってまで食べる義理はない!とGoogleマップで見つけた食堂に行くも、そちらも閉店中。

無駄に20分歩いた末に、結局セブン飯。

40分ほど滞在して外に出ると、綺麗な青空。

旧伊勢街道名物、全く何が書いてあるか分からない道案内の石柱。

伊勢街道と奈良街道の分岐点、月本追分。

東海道を離れてからほとんど見ることのなかった私的な道案内看板。

左さんぐう道。

右さんぐう道。

この旅中で、3,4脚ほど橋の新設工事に出会いました。

雲出宿と松阪宿のあいだにある市場庄地区。

格子戸の町並みが続く味ある区間。

身長よりも低い玄関戸。

屋号の看板が付いているのも有難く。

米銀跡。銀行でしょうか。

地区の外れにあった長屋門。

ここから歩くこと30分ほど。

旧長谷川邸

15:10、松阪宿に到着。

旧伊勢街道沿いにあった「松阪商人の館」に入ったんですが、「今日は長谷川さんちが祝日で開いてるから先に見てくるといいよ」とスタッフのおじさん。

という事で歩いて2分の場所にある旧長谷川邸に。

江戸で商売をしていた豪商のお宅で、お庭も立派に。

小判の展示。

炊事場の豪華さが、さすがは豪商の家だなと。

和室にもどこか風格を感じます。

江戸時代から残る石造りの蔵。

和洋折衷の応接室もありました。

松阪商人の館

商人の館に戻る途中、休憩場にあった一昔前の松阪の写真たち。

三井家発祥の地。

再び松阪商人の館に。

この館は小津家のもので、小津安二郎の祖先の家系。

蔵の中が展示室になっていて様々な資料がありましたが、写真撮影禁止だったのでここでは言及せず。

館内にあった、千両箱・万両箱。

小津家は江戸の一時期、別格(三井家など)を除いて長者番付の4番まで上り詰めたんだそう。

土間。

16:00最終入館ということで人気は無かったんですが、「見てっていいわよ」とのことだったのでのんびり居座って松阪商人に関するビデオを20分ほど。

良い意味で市が作ったとは思えないクオリティーの高いものだったので、ぜひ。
松阪歴史探訪・松阪商人編 – 松阪市ホームページ

外に出る前に、係のおじさんと談笑。

ずっと歩いてきてもうすぐゴールなんだという話をすると、
「そうしたら明日には着くんじゃないですか?僕だと4,5日は掛かりそうだけどね笑」と。

初めて松阪の館群を見て凄く面白かったです~と言うと、
「ずっと歩いてきたんじゃ、何だか松阪商人の生まれ変わりのようかも知れないね(松阪商人は江戸に出店を構えて松阪~江戸を頻繁に行き来していたとのこと)」とも。

16:30頃外へ。

宿到着・夕食・就寝

宿まで5分ほどのところまで来ていましたが、一度宿を通り過ぎて10分ほど歩いて松阪駅へ。

観光案内所でスタンプを貰い、宿へ。

駅前にメガバンクがあることに謎の感動。笑

宿はドミトリーで、たまたま滞在していた空自でF-15のパイロットをしているというお兄さんと一階にあったレストランで夕食。
牡蠣パスタ、美味でした。

宿フロアに戻ったあとは、空自のお兄さんが買ってきていたワインを、これまた同じフロアに宿泊していた自転車旅中のお兄さんと3人で。

24:00過ぎに就寝して一日終了です。

総評

松浦武四郎やら松阪商人やら、歴史に触れる機会が多かった一日。

東海道でもここまで記念館や展示が充実している宿場は無かったので、全く前もってのリサーチがなかったこともあり特に松阪の商人の館の存在は青天の霹靂とも言っていいぐらいの衝撃がありました。

距離が短くそこまで疲労もありませんでしたし、夕食も美味しくドミトリーらしい出会いもあり、とても面白い内容の濃い一日でした。

行程詳細

7:30 起床
8:00 朝食
9:55 出発
11:20 松浦武四郎生家・記念館(350円)
12:30 出発
13:00 [昼食] セブンイレブン(673円)
13:40 出発
15:10 松阪商人の館・旧長谷川家住宅(200円)
16:20 出発
16:50 LODGER hostel and restaurant(2500円)
19:00 [夕食]LODGER hostel and restaurant(牡蠣パスタ 1250円)
24:15 就寝

歩行データ

歩行距離(万歩計):20.28km
歩数:28,171歩
歩行時間:4時間53分
歩行速度:69m/分

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