自家源泉をミックスした掛け流し美肌の湯|湯田温泉『梅乃屋』|山口県|温泉のすゝめ29

No.29 2018年11月12日
評価★★★★☆ (是非また行きたい)
【温泉名】湯田温泉 『梅乃屋』(山口県山口市)
この度は、9泊のスケジュールで九州旅行に行ってきました。
国内隅々の温泉を共にしている友人との2人旅だったので、九州の温泉も、隈なく可能な限りで。
初めは九州の入口、山口県で立ち寄った湯田温泉での入浴記。

湯田温泉の歴史とあれこれ

山口県内で宿泊地を探していたところたまたま発見した湯田温泉。知名度はと言えば、他の有名な温泉地に比べると、全国区とは到底言えないかなとは思います。
ただその歴史は古く、湯の起こりは500年ほど前の室町時代にまで遡るとのこと。
それにところは、かつて長州藩の置かれた山口県。江戸末期から明治期に活躍した長州志士たちも藩随一のこの湯田温泉に集まり酒を酌み交わし、疲れを癒やしたとのこと。

そんな歴史ある湯田温泉ですが、先にも述べたように知名度はイマイチ。大都市からの距離が微妙なことや有名な温泉地が九州に多いことなどが主な理由ではありますが、大型の旅館・ホテルが市街地内に集まる温泉地で、いわゆる「温泉風情」が無いのも事実。
それに、自家源泉を所有していない旅館ホテルも多く、そのような施設では中央管理式の消毒臭を感じる湯が提供されていることも、温泉好きの足を遠のかせている遠因かと思います。

湯田温泉 『梅乃屋』

そんな歴史は有るが湯は弱いと言わざるを得ない湯田温泉に在って、自家源泉・掛け流しを行っている『梅乃屋』。ネットで安く泊まれる源泉かけ流しの宿を探していて見つかったのがこのお宿。

屋号の頭に「湯の宿味の宿」と入っているように、温泉と食事に力を入れているお宿。夕食は頂きませんでしたが、とても美味しく朝食は頂けました。

とはいえ湯と食だけに力を注いでいるという訳でなく、温かみのある接客があったり部屋にiPadが置かれていたりと、隅々にまで気遣いが行き届いている宿だなと感じました。

梅乃屋の温泉

自家源泉かけ流しに釣られて宿泊した身としては、期待値を上げざるを得ない大浴場での入浴。
浴場は1階受付そばにある男女別の露天付き大浴場一箇所。アルカリ性のお湯で、「艶肌の湯」と。

脱衣所にあった湯田温泉についての説明。

そして梅乃屋の「美肌の湯」についての説明。

分析表を見たところ湯田温泉の源泉も利用しているため厳密には「自家源泉100%」では無いような気もしますが、それはひとまず気にしないことに。

浴場は広々としており、10人は入れそうなミックス泉の浴槽と(42,3℃ぐらい)と、2人入るといっぱいの自家源泉の掛け流し浴槽が。

ミックス泉ももちろん掛け流しということで湯質は高く、湯あたりも柔らかめ。

自家源泉の浴槽は、ひんやりとする冷泉。pH値を見るとミックス泉の方がアルカリ性が強いはずなんですが、こちらの冷泉の方が、とろりとして、冷たくも暖かみを感じるお湯(というか水?)でした。

露天の浴槽は屋内にあった高温浴槽よりは少し狭いものの、それでも広々していて落ち着きのある雰囲気。
湯ざわりはやはり柔らかく、湿度でムッとしていた屋内層よりもお湯の質をよく感じられたように思います。

思いがけず立ち寄った湯田温泉でしたが、これ以上無いと言っていいほどの良いお宿でした。

総合評価

【泉質(アルカリ泉)】
★★★★☆ 4.0/5.0
アルカリ性の美肌の湯で、ミックス泉なのも面白い。
【湯質(掛け流し有無等)】
★★★★★ 5.0/5.0
自家源泉を混ぜた掛け流し。冷泉の湯質は抜群。
【温泉設備】
★★★★☆ 4.5/5.0
内湯、サウナ、露天、源泉湯(冷泉)と充実。
【施設の雰囲気】
★★★★☆ 4.0/5.0
規模はそこそこあるものの、手入れと接客の行き届いた素晴らしい旅館。
【総合評価】
★★★★☆ (また是非行きたい)

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